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危機を乗り越えた話~後編~

それでは前回の続きをお話させて頂きます。

 

まずは簡単に前回の内容について

ざっくり振り返っておきます。

 

・大学卒業後、ファミレス業界に就職

・店長として3店舗目は奈良上牧店、

 別名『店長の墓場』へ異動となる。

 ※歴代店長が皆、退職に追い込まれている。

・着任2週間で、お店が回らない位に

 欠員に陥ることが分かっている状況。

 

ここからどう危機を乗り越えたのか。

今回は危機を乗り越えた過程をお話させて頂きます。

 

まず僕が行ったことは

『奈良上牧店を地域一番店にする』

という目標を従業員控室に掲示しました。

 

それから下記4点を実施しました。

①大和郡山店の店長へ連絡

②橿原醍醐店の店長へ連絡

③ランチタイムのパートさんと向き合う

④深夜タイムのアルバイトさんと向き合う

⑤徹底的に店舗の清掃を行う

 

①②はあくまでも可能な限り、

そして本人の意思を尊重することを前提に、

 

お店の主力メンバーを

奈良上牧店にヘルプに出せないか?

という打診でした。

 

2人の店長は僕の後任の店長でしたし、

その2店舗の主力メンバーとは、

僕自身それなりによい関係を構築できたと

認識していたからです。

 

大和郡山店・橿原醍醐店の両店長からの回答は、

本人に直接言ってもらってOKです!

でした。

 

大和郡山店の方には

接客担当のSさん、

調理担当のFくん

 

橿原醍醐店の方には、

調理担当のMさん

 

そしてこの2店舗以外で面識のあった、

奈良新庄店のOくん

※店長には了解をとってます。

 

この5名を平日2日くらいと

土日祝日(極力12~21時)でお願いしました。

 

着任3日ほどで、

近隣店舗のエース級の5名の

応援を取り付けました。

 

もちろん欠員する2週間後からではなく、

着任した翌週からお願いしました。

 

③についてはパートさんから

「K店長にお願いしたけど、やってくれなかった」

という事について

 

とにかく即対応しました。

 

調理早見表・日替わりランチの掲出用プレート

などが痛んできているので

新しいものを用意して欲しい

という内容であったり。

 

これ以外にもありましたが、

とにかくお願いされたら、その場で対応しました。

 

ランチスタッフはこれだけで、

信頼してくれるようになり、

すぐに良い関係を構築出来ました。

 

④はとにかくお店が汚かったので、

誰よりも早く出勤して、

とにかく掃除をしまくりました。

 

まずはランチタイムのスタッフが、

店長があれだけ掃除をしてるんだから、

私たちもやらなければ!!

となってくれました。

 

ディナースタッフと入れ替わる時、

ランチスタッフが掃除している姿を見て

掃除をしてくれるディナースタッフも出てきました。

 

着任してわずか1週間足らずで

目に見える変化が出てきました!

 

そして何よりも

ヘルプで呼んだエース級の5名に

とにかく助けられました。

 

奈良上牧店は、奈良エリアでも

最下位争いをするくらいに売上が低いお店でした。

 

橿原醍醐店は奈良上牧店の2.5倍、

大和郡山店は1.5倍くらいの売上がありました。

 

つまり、奈良上牧店よりも忙しいお店。

そのためオペレーション能力が高いということもありました。

 

そのエース級5名が、

僕の指示に忠実であり、しかも掃除もしている。

 

そして接客、調理のどちらも

Qualityが高いということが、短期間で

奈良上牧店のアルバイトさんに伝わりました。

 

それで火がついたのが

CさんとMくんでした(前編参照)

 

とくにMくんは

奈良上牧店のエースという自負があり、

 

明らかに自分より優れている

OくんやMさんを見て、かなりの刺激を受けたようでした。

 

そうするとMくんからOくんやMさんに話しかけ、

色々と教えを乞うている感じでした。

 

これだけすごいメンバーが慕っている

青葉店長って実はすごいやつなのでは?

と思うようになったみたいでした。

 

これは完全にヘルプに来てくれたメンバーのおかげでした。

 

そんな流れから、

Mくんが協力的になり、

(Mくんと交際していた)Cさんも協力的になり、

 

次第に他のメンバーも協力的になってきました。

 

その結果、

10名近くが辞めてしまう予定でしたが、

1~2名程度の離脱で済みました。

 

ヘルプで呼んだメンバーには、

奈良上牧店のQSCレベルを上げるために

一緒に汗をかいてもらいました。

 

そしてそれをMくんとCさんに引き継いでもらいました。

 

OくんとMさんは居心地がよくなったのか

メインを奈良上牧店に移してしまいました(汗)

 

お店がきれいになり

サービスレベルが向上し、

調理の質も間違いなく上がっていました。

 

そのため、お店の雰囲気がよくなり、

それが来店される方々や、

店舗スタッフの知人・友人にも伝わるようになりました。

 

そして求人を出さなくても、

店舗スタッフが紹介してくれるようになったり、

『募集してますか?」という問合せが入るようになったりしました。

 

ある時、本部から上層部の方が抜き打ちチェックに来られました。

Y営業副本部長とH営業推進チームリーダーでした。

営業部門のナンバー2とナンバー4くらいの方でした。

※その時は全国に700店舗位あったわけなので、

 かなり偉い人です(汗)

 

Hリーダーは過去の奈良上牧店をご存じだったようで、

「上牧がここまでになるとは」と

お褒めの言葉を頂くまでになりました。

 

たまたまそのタイミングで

社内キャンペーンがあり、700店舗中でベスト10入り!!

※指定された商品の客数あたりの販売比率を競うもの

 

その結果も買われてか、異動が決まったのもこの頃。

※栄転でした(^_-)-☆

 

物凄く濃い期間でした。

しかも奈良上牧店は半年間だけでしたが、

今でも鮮明に覚えています。

 

もちろん、全てが順調だったわけでなく

僕自身も精神的に追いつめられた事もありました。

 

ただ結果としては半年でお店は通常運転になりました。

 

ではなぜ上手くいったのか

 

①地域一番店をお店のスローガンにしたこと

②店長自身が全てにおいて率先垂範したこと

③ヘルプメンバーにとにかく想いを伝えたこと

④店舗メンバーにも日々想いを伝えたこと

 

方針を打ち出し、

想いを伝え続けたこと。

 

これが危機を乗り越えることができた

一番の要因だと思います。

 

そう考えると

今の自分はあの若かりし頃に出来ていたことが、

全く出来ていないのでは?

と感じるようになりました。

 

とにかく想いを伝える。

まずは率先垂範する。

 

当たり前のことが出来ていない、

そんな自分に改めて気づくことが出来ました。

 

過去の成功事例を武勇伝のように

誇らしげに人に話すのは正直お勧めできませんが、

 

過去の成功体験について

・どうしてうまくいったのか。

を深堀して考えると、

 

案外、今直面している問題に対しても

有効な解決策のヒントがあるかもしれませんね。

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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