最近読み返した書籍『人を動かす』
酷暑が続いています。
皆さんは体調を崩したりしていませんか?
水分をしっかりとって、
睡眠時間もしっかりとって、
酷暑を乗り切っていきたい!
そう思っている今日この頃です。。。
さて今回は、
最近読み返した書籍について少し触れてみたいと思います。
その書籍とは、
私たちが日々直面する
「人間関係」という普遍的なテーマに焦点を当てた、
デール・カーネギー著の『人を動かす』
です。
1936年の初版発行以来、
80年以上経った今なお世界中で読み継がれるこの書籍は、
単なる自己啓発本ではありません。
人間関係の真理、そして人を理解し、
共に歩むための普遍的な原則が凝縮されています。
ビジネスの現場では、
顧客、部下、上司、同僚、取引先、そして協力会社。
プライベートでは家族、友人、地域の人々。
私たちは常に「人」と関わり、
その「人」との関係性によって成果や幸福度が大きく左右されます。
この書籍が教えてくれるのは、
まさにその人間関係を円滑にし、
ひいては自分の望む結果を手に入れるための具体的な道筋、
と解説している方もいらっしゃいました。
今回は、この「人を動かす」の主要な原則を要約し、
私たちの日常やビジネスにおいて、
どのようにその知恵を「生かす」ことができるのか、
私なりの視点も交えてお話ししたいと思います。
原則は大きく分けて3カテゴリー。
3・6・3の全12個となっています。
「人を動かす」の核心にある3つの大原則
デール・カーネギーは、
本書の根底にある最も重要な原則として、
以下の3つを挙げています。
これらは、あらゆる人間関係の土台となるものです。
原則➀人を批判せず、非難せず、不平を言わない
人は誰しも自分が正しいと信じたい生き物です。
批判や非難は、相手の自尊心を傷つけ、反発心を生むだけで、
何も良い結果を生み出しません。
相手を理解しようと努め、まず相手を受け入れる姿勢が重要です。
ビジネスや日常でどう生かすか。
CASE➀-1:クレーム対応
顧客からのクレームに対し、まず相手の感情を受け止め、
「ご不便をおかけし申し訳ございません」
と共感を示すことから始める。言い訳や反論は後に回す。
CASE➀-2:部下指導
部下のミスに対し、頭ごなしに怒鳴るのではなく、
「なぜそうなったのか」背景を聞き、改善策を共に考える。
原則②率直で誠実な評価を与える
人間が持つ最も根源的な欲求の一つは、
「認められたい」という欲求です。
相手の良い点、努力している点を心から認め、
褒めることこそが、相手のやる気を引き出し、
心を動かす最善の方法です。
ビジネスや日常でどう生かすか。
CASE②-1:従業員育成
様々な立場の従業員一人ひとりの
小さな努力や成果を見つけ、具体的に褒める。
「いつも安全運転ありがとう」
「あの梱包、すごく丁寧だったよ」
「難しい案件、粘ってくれて助かった」など。
CASE②-2:取引先との関係構築
協力会社や取引先の担当者の迅速な対応や、
質の高い仕事ぶりを具体的に称賛する。
長期的な協力関係の土台となります。
CASE②-3:家族や友人
日常の些細なことでも感謝やねぎらいの言葉を伝え、
相手の存在を認め、肯定する。
原則③人の心の中に強い欲求を喚起する
人は、他人に「させられる」ことではなく、
自分自身が「したい」と思ったことしか、真の意味で行動しません。
相手の興味や関心、欲求を理解し、その欲求を満たす形で提案することで、
自発的な行動を促すことができます。
ビジネスや日常でどう生かすか。
CASE③-1新規顧客獲得・営業:
顧客が抱える課題を深くヒアリングし、
その課題を解決できるような自社のサービスを提案する。
「当社のサービスが、お客様の〇〇というお悩みを、こんな風に解決できますよ」
と、顧客のメリットを明確に示す。
CASE③-2:部下への指示
「これをやりなさい」ではなく、
「このプロジェクトを成功させたら、君のスキルアップにも繋がるし、
チームとしてこんな目標が達成できるよ」
と、相手の成長や貢献欲求を刺激する。
そしてさらに6つの原則があると言っています。
人に好かれるための6原則:信頼を築くコミュニケーション術
これらの大原則に加え、カーネギーは、
日々のコミュニケーションにおいて
「人に好かれ、信頼される」ための具体的な方法を6つ提示しています。
➀心から相手に関心を寄せる
相手の話に耳を傾け、相手の視点で物事を考えようとすること。
②笑顔を忘れない
笑顔は最も強力な非言語コミュニケーション。相手に安心感と好意を伝えます。
③相手の名前を覚える
人にとって自分の名前は最も心地よい響きを持つ言葉。相手の存在を尊重する基本です。
④聞き手に回る
人は自分の話を聞いてほしい生き物。
相手の話に熱心に耳を傾け、質問することで、
相手は重要だと感じます。
⑤相手の関心事について話す
相手が興味を持っている話題に合わせることで、
会話が弾み、親近感がわきます。
⑥相手に重要感を持たせる(心からそう思う)
相手の意見や貢献を尊重し、必要とされていると感じさせることで、
相手の自尊心を満たし、協力を得られます。
ビジネスや日常でどう生かすか。
CASE1:顧客との関係構築
常に顧客のビジネスや個人的な興味に関心を持ち、
積極的に質問し、熱心に耳を傾ける。
単なるサービス提供者ではなく、「良き相談相手」となる。
CASE2:採用面接・人材コンサルであれば
応募者や相談者の話に真剣に耳を傾け、名前を呼び、
彼らのキャリアや人生への関心を示すことで、
信頼関係を築き、本音を引き出す。
CASE3:チーム内コミュニケーション
日頃からメンバーの名前を呼び、それぞれの興味や強みを把握し、
それを活かせる機会を提供することで、チームの結束力を高める。
そして最後は、人を説得する・人を変えるための3原則です。
➀摩擦を減らし、協力を得る知恵
対立を避け、相手の自発的な協力を得るための原則。
議論に勝つ唯一の方法は、議論を避けることである。
相手の意見を尊重し、決して「君は間違っている」と言わない。
自分が間違っていたら、素直にすぐにそれを認める。
②穏やかに話す。
相手に「イエス」と言わせる質問から始める。
相手にしゃべらせる。
相手にアイデアを出させる。
相手の考えや希望に同情する。
相手の立派な動機に訴える。
③劇的に表現する。
対抗意識を刺激する(競争の原理)。
間違いを指摘せずに改善を促す。
命令ではなく、提案の形で指示する。
ビジネスや日常でどう生かすか。
CASE1:交渉・商談
相手の主張をまずは最後まで聞き、肯定的な姿勢で受け止める。
自分の提案は、相手のメリットや欲求に繋がる形で「提案」として行う。
CASE2:部下へのフィードバック
ミスを指摘する際も、まず良い点や努力を認め、
その上で「もう少しこうしたら、もっと良くなるね」
といった前向きな言葉で改善を促す。
CASE3:社内外の会議
意見が対立した際も、頭ごなしに否定せず、
相手の意図や背景を理解しようと努め、
共通の目標を見つけることに集中する。
まとめると、
人間関係は「技術」であり「芸術」
デール・カーネギーの「人を動かす」は、小手先のテクニックではなく、
人間心理の根源を理解し、相手を尊重するという「姿勢」そのものを教えてくれます。
弊社であればこれらの原則は、
・お客様との長期的な信頼関係の構築
・協力会社との強固なパートナーシップ
・社内のチームワーク向上と従業員のモチベーション維持
など、あらゆる局面で計り知れない価値をもたらします。
「人を動かす」ことは、決して相手を操ることではありません。
相手の最も深い欲求を理解し、その成長と幸福を願うことで、
自ずと協力や好意を引き出すことができるのです。
というような内容です。
若干、私の考えも織り交ぜてしまいましたが、、、。
『人を動かす』を
読んだことがある方も、そうでない方も
何度も読み返す価値がある書籍だと個人的に思っています。
ただ、結構分厚いので、
YouTubeなどで解説動画もたくさん出ていますし、
それらを見るのもいいかもしれません。
またはAIにギュッとと要約してもらって
それを読むのもいいかもしれません。
私はその両方を取り入れてみましたけど、、、。
最後までお読みいただきありがとうございました。