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制約理論について

あなたは普段、本を読んだりしますか?

 

僕は読む量に関しては若干減少傾向ですが、

定期的に読み返す本として

『THE GOAL』があります。

 

要約記事なども見ることもありますが、、、。

 

どんな内容か?

それは、TOC(Theory Of Constraints, 制約理論)について書かれた本です。

 

本も分厚いですが、漫画版もあるので、

僕は漫画版を定期的に読んでいます。

 

TOC、制約理論と聞くと、

何やら難しそうな感じがしますが、

物語形式で書かれているので、

非常に読みやすいです。

 

ざっくりとした内容は

 

とある会社のとある工場、

とある工場長が、工場の業績悪化に伴い、

上層部から工場の閉鎖勧告をされます。

 

会社が決めた期間中に、

業績の改善がない場合は、工場は閉鎖される。

 

そうなるとその工場で働いている従業員は、

仕事を失うことになってしまいます。

 

スタッフも精一杯やっている。

余裕なんてない。

どうしたらいいのだろうか??

 

そんなところから始まる物語です。

 

僕個人的に上手く要約する自身がない中、

色々と調べていると、

いい感じの要約記事を見つけました。

 

その記事を参考にさせて頂いて、

THE GOALの概要をお伝えできればと思います。

 

要約すると5つの問いで構成されています。

①生産的であるとはどういう意味か?

②企業の目標(ゴール)は何か?

③企業の目標を測定する3つの指標は何か?

④依存的事象(つながり)と統計的変動(ばらつき)の組み合わせの意味は?

⑤ボトルネックを最大活用する2つのポイントは何か?

 

追加の問いとして

・ドラム、バッファー、ロープ

・制約:5つのステップ

 

というのが大まかな話の流れです。

 

今回は①~⑤についてざっくり触れたいと思います。

 

①生産的であるとは

”目標と照らして「何か」を達成した”ということ

生産性とは、目標に向かって会社を近づける行為そのもので、

反対に目標から遠ざける行為は、全て非生産的。

 

つまり、目標がはっきりと分かっていない

=生産性と言う概念は無意味

 

では

②(企業の)目標=ゴールは何か?

それはお金を稼ぎ続けること。

 

それ以外の全ては目標を達成するための手段。

 

効率的に製品を作る事やマーケットシェアを上げる事、

これらは手段の一部に過ぎません。

 

③企業の目標を測定する3つの指標

ⅰ.スループット

販売を通じてお金を作り出す割合

※顧客に売れたお金

ⅱ.在庫

販売しようとする物を購入するために投資した全てのお金

※売れるものは在庫

ⅲ.業務費用

在庫をスループットに変えるために費やしたお金

※売れないものが業務費用:労働時間(手待ち時間含む)

 

依存的事象(つながり)と統計的変動(ばらつき)の組み合わせ

リソースの生産能力と市場の需要が

完全にバランスが取れている状態が理想ではあるが、

実際にそれはそれで倒産のリスクがある。

 

例えば人を解雇して改善させようとすると、

業務費用こそ減るものの、スループットも減り

在庫が増えることが実証されています。

 

その理由が、

「依存的事象」と「統計的変動」の組み合わせです。

 

「依存的事象」(つながり)

∟複数作業の前後関係

「統計的変動」(ばらつき)

∟同時作業に発生しうる時間のばらつき

 

この2つが組み合わさることで、リソースの能力を個別に評価し抑えると全体の目標が満たせなくなってしまうのです。

全体の目標を満たすためには、

余分なリソースはあってもよいことを意味します。

余分は出ても仕方ないのです。

そこで今度は、

工場のリソースをボトルネックと非ボトルネックに分ける発想が登場します。

⑤ボトルネックを最大活用する2つのポイントは何か?

「ボトルネック」とは、

その処理能力が与えられた仕事と同じかそれ以上のリソースのことです。

「非ボトルネック」とは、

与えられた仕事量より処理能力が大きいリソースです。

ボトルネックのイメージを少し分かりやすくすると、

商品Aを生産する工程が、B→C→Dとあるとします。

工場Zは。各ラインがフル稼働で精一杯やっているにも関わらず、

在庫過多になるパーツがあり、かつ納期遅れが発生している。

Bは1時間で50個のパーツを作ることが出来ます。

担当スタッフは3名。

Cは1時間で40個のパーツが作れます。

※Bで作ったものにパーツを足す作業

担当スタッフは3名。

Dは1時間でBとCのパーツの組み立てを40個出来ます。

スタッフは3名。

ここでBがMAX50個/Hの生産量がありますが、

3名のスタッフを総動員してMAXの生産量で生産しても

Cの工程では40個しか作れないため

BでMAX作ると、

Cへ送る前に、10個の余剰が出てしまいます。

これを4時間続けてしまうと、

Bには40個の余剰在庫が生まれ、

Bのスタッフ3名は完全に1時間やることがなくなります。

これを毎日繰り返すと

Bで在庫が増え、Bの作業スペースが圧迫、

スペースを確保するために、

一時保管場所への移動作業や、

必要になった時に

一時保管場所から持ってくるという

本来であれば不必要な作業=コストが発生。。。

と無駄の連鎖が発生します。

つまりこの場合のボトルネックはBという事になります。

工場の能力を決めるのは

ボトルネックのリソースのため、

ボトルネックを通過する処理量を市場の需要に合わせることが

ポイントになります。

ボトルネックを活用する方法は2つあります。

ⅰ.ボトルネックの時間の無駄をあらゆる方法でなくすこと

ⅱ.ボトルネックの負荷を減らして、生産能力を増やすこと

 

ムダをなくす例は、

従業員の休憩時間を工夫して機械の停止時間を最小にすること、

すぐ売れる見込みのない部品を作らないことなどです。

生産能力を増やす例は、

下請けへの委託や以前に使っていた機械を再稼働させるなどの方法が考えられます。

 

THE GOALの物語では、

主人公が工場の現場責任者と徹底的に問題を洗い出し、

学生時代の恩師に教えを請いながら、

 

工場が直面する問題を1つ1つ解決していく話です。

 

この本を読むまでも

「ボトルネックを解決しないといけない」

というような話を

 

外部研修でも聞いたことがありますし、

社内でも頻繁に使っていました。

 

ただそれまで頂いていたボトルネックの概念が

全く違うものだったというような衝撃を受けました。

 

どの業界にも応用できるそんな理論だと思います。

 

おすすめの書籍です。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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